2013.07.01 Monday 14:24

◆夏カゼと汗の量『風邪は万病のもと』

 ◆夏カゼと汗の量『風邪は万病のもと』


 よく、冬場の季節や冷えで「傷寒病(いわゆるカゼ)」になってその後の春から秋に温熱病に変わるタイプのものがありますが、

 夏至より前に発症するものを「温病」といい、

 夏至より後に発症するものを「暑病」といいます。

 暑邪は汗と一緒に排出すべきであり、汗を止めてはならない!


 凡そ傷寒を病みて温となる者は、
 夏至の日に先んずる者を病温と為し、
 夏至の日に後れるを病暑と為す。
 暑は当に(まさに)汗と与に(ともに、一緒に、汗として)
 皆出づべし。
 止むることなかれ。


 凡病傷寒而成温者
 先夏至日者為病温
 後夏至日為病暑
 暑当与汗皆出。勿止。


  『素問』熱論編(31)より


◆ポイント

 暑邪といえども病の根本は「傷寒」という冷えが原因のカゼなので、汗と一緒に邪を抜く、止めてはならない。
と書かれています。

 しかし注意点は、夏はただでも汗をよくかく季節、これは冬場に残っている冷えの風邪(傷寒)を根治するための方法として考えるといいかもしれません(後の病の原因となるものを残さないため)。

 ここで重要なのは一旦治まったかにみえる病の原因である冬の冷えの風邪(傷寒)というものがまだ残っていて別の季節に形を変えて出てくるということです。
 東洋医学では広い意味での『風邪』というものの独特の考え方が他にもいくつも記載されているので、こちらがこの部分でも重要なことのようです。

 『風邪は万病のもと』



 また現代では夏場でもからだが本調子でないと知らず知らずのうちにクーラーなどで冬(冷え)のカゼ『傷寒』をひいてしまうということが頻繁にあります。

 その時のからだの状態はだるい感じがして自然と汗がダラダラ出てくる状態となり、傷寒(冷えのカゼ)や湿を抜いているからだの自然な反応ともいえます。

 これが、強い冷えや湿が溜まっている状態の人だとさらに夏カゼや熱中症の度合いもひどくなり、熱中症で倒れてしまうほどの人とそこまではいかない人の素因の違いとなってあらわれてしまいます。要するに夏に夏のからだになっていない場合の状態です。(冷えがあればあるほどそれだけ対比する熱にも弱くなってしまう冬のからだの状態です)





 失ったからだの潤い分(陰液)が不足すると、

 後に(秋になった頃や翌年、忘れた頃などに)その冬の風邪から生じた暑邪(夏の風邪)がさらにこじれて秋に別のかたちで生命にかかわる重病となることもあります。それよりもまずは水分をはじめ潤い分補給をしながらの汗をかくということです。

 急性期が治まったらクコの実(枸杞子)、やまいも(山薬)、ナッツ類、くだもの等で食養生。からだの潤い分(気・血・水)の水を補いつつ軽い運動や入浴などで汗を出し冷え(傷寒)を抜いていきましょう。



 ◆この季節おススメ漢方薬

 漢方薬では「六味地黄丸」が大事です。(こちらは即効性は感じにくいですがどちらかというと体の根本の陰分を補う地味なタイプともいえます)

 近年では夏の熱中症(暑邪)予防として即効性の出やすい「生脈散」という処方がよく使われています。中国では点滴に混ぜて使われることもあるようです。


 「生脈散」は「麦味散」というメーカー名で市販されています。
 汗をかいて夏バテ気味で元気がないときに服用すると、
からだとあっている場合は(潤い不足による肺と心の機能低下)4〜5時間後には著効が出ます。
 夏バテや汗のかき過ぎによるだるさがなくなり、疲れ方が変わります。

 服用の目安。

 漢方薬といえど薬物です。生脈散は比較的マイルドな処方ですが、服用してだるさがとれる感覚がなくなった頃には食養生や軽い運動療法等に切り替えての体力アップが理想です。






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 また、


 夏至より前に発症するものを「温病」といい、

 夏至より後に発症するものを「暑病」といいます。

  という部分は、

 夏至より前とか後という厳密な区分というよりも季節変化やその環境の気温の変化の濃淡の違いの区別をいっているようです。

 ※医古典の数字記載などは教条的に捉えるよりも、一定の目安のための数と柔軟に捉えたほうが役に立つことが多いです。



 江戸時代末期の幕府の医者であった多紀元堅という人の註釈では「温病は汗のことはいわず、とりわけ病暑には汗のことをいわない」「温病・暑病はみな熱病である。季節の違いによって其の名を異にするだけである」と云っています。またこの部分には脱字もあるようなので細かな部分はその時のからだの状態に耳を傾けてみてゆくことの方が重要なようです。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E7%B4%80%E5%85%83%E5%A0%85

真柳  誠
http://mayanagi.hum.ibaraki.ac.jp/paper02/ishi95genken.html

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